ウッドフェンスは2~3年に一度のペースでちゃんとペンキやニスの重ね塗りをしていても、制作から5~10年ほどで支柱などが腐食してしまいます。
このような場合、ウッドフェンスを取り壊して新しいものを作り直しても良いのですが、その場合は制作だけではなく、撤去の手間と費用もかかってしまいます。
ケースバイケースではありますが、柱の腐食が軽度(柱の芯までは腐食していない)ような場合、一旦ウッドフェンスをばらした後、腐食した柱を補修し、塗装後組み立て直すという方法で、比較的安くウッドフェンスを補修することができます。
そこで今回は、ウッドフェンスの腐ってしまった柱の補修とペンキ塗りの具体的なDIY方法について、写真付きで詳しくお話していきます。
ウッドフェンス補修に必要なもの
まずはじめに、ウッドフェンスの補修で必要なものについてお話していきます。
インパクトドライバーと木用ねじ
ウッドフェンスの柱の腐食を補修していくためには、一旦ウッドフェンスの横板を取り外してやる必要があります。
上記のようなインパクトドライバー(ホームセンターなどでレンタル可能、200~300円程度)を使えば、比較的短時間で横板を取り外していくことができると思いますので、準備しておきましょう。
メンテナンスのことまで考えてウッドフェンスを作っている場合はステンレス製のビスが使われていて、製作から10年以上経過していてもビスは全く錆びていないため、簡単に取り外すことができますし、再利用も可能です。
ただ、万が一、鉄製のビスが使われていた場合はサビでボロボロになってしまっていると思いますので、そういった腐食したビスはペンチなどを使ったりしてなんとか取り外して廃棄してしまい、今後のことも考えてステンレス製のビスに変えていくのがいいと思います。
ディスクグラインダー
柱の腐食してボロボロになってしまった部分は、ディスクグラインダー(ホームセンターなどでレンタル可能、200~300円程度)などを使って削り取ります。
ただ、グラインダーの回転刃は自分で購入しなければならないことがほとんどとなります。
木を削る場合は上図のような回転刃(100円均一などで購入可能、木工用の40~80ぐらいの粗目の番手のものが使いやすい)を別途購入しておきましょう。
コーキング材&コーキングガン
柱の腐食した部分の補修はシリコン系のコーキング材(ホームセンターで300~400円程度)を使うといいと思います。
コーキング材をセットするためのコーキングガンも、ホームセンターなどで数百円で購入できます。
安いにもかかわらず、耐腐食性が高いのがコーキング剤のメリットですが、一番安いタイプのコーキング剤だとペンキが乗らない(はじかれて塗れない)ので、目立つ部分に使う場合は塗装ができるタイプのコーキング材を選ぶといいでしょう。
ペンキや刷毛、バケツ
ウッドフェンスの塗装で使うペンキや刷毛、バケツなどもホームセンターで準備しておきましょう。
ペンキについては、水性(水で薄めたり、洗い流したりできる)で木に浸透するタイプのものが使いやすいと思います。
また、刷毛については、ペンキ塗りの施工時間の短縮のため、筆タイプのもの以外にも写真のようなローラータイプも準備しておくといいでしょう。
脚立
ウッドフェンスの背が高い場合、脚立の準備も忘れずにしておきましょう。
その他に必要なもの
その他に必要なものとしては、ウッドフェンスの補修では木を削ったりして木粉が出たり、ペンキ塗りではペンキが飛び散ったりするので、作業服に軍手、長靴、帽子などはあったほうがいいと思います。
また、日の当たる場所で何時間も作業しなければならないので、熱中症などにならないように水分なども準備しておくことをおすすめします。
ウッドフェンスの具体的な補修方法
ここからは、ウッドフェンスの具体的な補修方法についてお話していきます。
ウッドフェンスの横板を取り除く
こっからは、ウッドフェンスの支柱腐食の具体的な補修方法についてお話していきます。
まず、ウッドフェンスの横板を全て取り除いていきましょう。
横板の取り外しは1本づつ、丁寧にビスを取り外していけば、比較的短時間で取り外すことができると思います。
横板が完全になくなると、柱の腐食状況もよく分かるようになります。
腐食は2~3本の柱でちょうど横板と重なっていた部分を中心に見つかりましたが、その中でも一番ひどかったのは上の写真の柱です。
マイナスドライバー等で突っついてやると、こんな感じでボロボロと中身が出てきて大穴が空いてしまうような感じでした。
この段階ではまだどこまで腐食が進行しているか分からなかったので、次のステップで柱を削って腐食の程度を調べていきたいと思います。
柱の腐食部分を削り取る
次は、柱の腐食した部分を電動グラインダーで削り取っていきます。
電動グラインダーは結構強力なのでものの10~15分程度で腐食した部分を取り除くことができました。
ボロボロの部分を削り取った後の柱をよくみていくと、柱の断面積で約2/3はまだ残っているということ、そして中心にある芯の部分までは腐食が到達していなかったということから、この柱は交換せずにそのまま使っていくことにしました。
柱を補修する
ここからは柱の補修工程です。
小さな規模の腐食であればコーキング剤で削り取った穴を塞いでやるだけでOKなのですが、この柱の場合、コーキング剤だけだとうまく成形できない感じだったので、木材の切れっ端を使って、柱の削り取った部分を埋めてしまう作戦にしました。
ざっくりと木材を削り取った部分と同じような形より少し小さめにカットし、電動グラインダーで形を整えてやります。
そして、シーラント材を柱に塗りつけ、その上に整形した木材をビス止めしてやります。
後は、木材と柱の間の隙間をシーラント剤で埋めてあげれば柱の補修は完了です。
柱や横板を塗装する
ここからは、ようやくウッドフェンスの柱や横板の部材に塗料を塗っていく工程です。
ペンキをローラーに含ませ、木材に塗料を塗りつけていきましょう。
今回のウッドフェンスはかなり表面がぼろぼろになってしまっていたため、塗装は完全にやり直すイメージで3度塗り(塗る→30~60分乾燥する→塗る・・・という工程を3回繰り返す)をしていきました。
塗装だけでかなり時間がかかったのですが、こんな感じで一度に何本も柱の塗装や感想が出来るような作業スペースを確保しながらやったので、ある程度いいペースで塗装をやっていくことができたと思います。
ちなみに、横板の中にはもう中の方まで腐食してしまって使えないものが2~3本ほどありましたが、それらは柱のように補修せずに新しい木材をホームセンターで買ってきて代替することにしました。
ウッドフェンスを組み立てる
木材の塗装が終わったら、後は元通りになるようにウッドフェンスを組み立てていきます。
長い横板の場合、一人で板を押さえつけながらビスを打っていくという作業が少し難しかったっですが、なんとか作業を進めていくことができました。
お疲れ様でした。
これでウッドフェンスの腐食補修&ペンキ塗りは完了です。
最後に一言
今回は、【DIYメンテナンス】ウッドフェンスの腐った支柱補修のとペンキ塗りについてお話しました。
ウッドフェンスはこうやって補修メンテナンスしてやればDIYで作ったものでも10~15年ぐらいは使っていけると思います。
余裕がある人は2~3年に一度はこのような感じで一度横板を取り外して、横板と柱が接している部分の腐食の状態を確かめたり、腐食の補修をしてあげるとここまで腐食が進行することはありませんよ。
ぜひウッドフェンスのメンテナンスの参考にしてみてくださいね。
それでは!